原発問題と医療問題の類似点~

ラーメン屋で一旗揚げたい若者がいる。
彼は時間と労力を使い、金を稼ぎ、技術を磨く。
そして中野にラーメン屋を開く。
はたして彼は成功するのか?
彼が成功するかどうかを決めるのは中野だ。
中野の客がジャッジする。
資本主義、自由競争の世の中でこれはとても健全なことです。

ここに土方の子がいる。
土方の子だから汚い子。
汚い子だからいじめられる。
そんな子供が歌を聞いた。

ヨイトマケの歌です。
そうか、エンジニアになればいいんだ。
何のエンジニアになろう?
そうだ、時代の最先端の原子力の技術者になろう。
そして、彼は努力して、努力して、努力して、大学の原子力科を出て研究者、技術者になる。
う~ん、いい話だなあ~

ここで問題が起きる。原発は安全か危険か?コントロール出来るか出来ないか?
とあるラーメン屋が存在していいかどうかは中野の町が決める、中野の客が決める。
じゃ、原発が存在していいかどうかは誰が決める?
原子力は難しくとても高度な技術です。中野の客にはジャッジ出来ません。
ジャッジ出来るのは大学の原子力科を出た研究者、技術者しかいないのです。

ラーメン屋に置き換えるなら、
ラーメン屋に、ラーメン業界は存在していいのか?いけないのか?ジャッジしてくれ、と頼むようなものなのです。
私が思うに原発問題のややこしい点はここです。

これと同じ問題が医療界のいたるところであります。
論点は、この治療は患者の利益になるか?どうか?です。
例えば抗ガン剤治療。
抗ガン剤は毒です。毒なので患者は衰弱するし、毛が抜けます。
毒なのでガン細胞も殺します。
つまり、毒を使い、ガン細胞は殺すけど患者は殺さないギリギリの線を探る高度な技術です。
高度な技術なので一般人にはジャッジ出来ません。
ジャッジ出来るのは原発と同じで、抗ガン剤技術を習得した血液内科医しか出来ないのです。

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